R1年 大気有害物質特論 問10（ICP 質量分析法による鉛の分析方法）
問題
JIS のICP 質量分析法による排ガス中の鉛の分析方法に関する記述として， 誤っているものはどれか。
- 試料溶液は，硝酸の最終濃度が0.1～0.5 mol/L になるように調整する。
- 内標準物質として，試料溶液にイットリウム溶液を加える。
- 鉛及び内標準物質のそれぞれの質量／荷電数におけるイオンカウントを測定し，その比を求めて鉛を定量する。
- ニッケルやマンガンなども同時に定量できる。
- 他の鉛の分析方法と比べて，適用濃度範囲の下限が最も高い。
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解答
（５）
解説
排ガス中の鉛の分析方法
| 適用濃度範囲 | 測定条件 | 特徴 | 妨害成分 | |
|---|---|---|---|---|
| フレーム原子吸光法 | 1~20mg/L | 使用炎：アセチレン-空気 波長：283.3nm |
省略 | アルカリ金属（Cdの場合、塩化ナトリウム） |
| 電気加熱原子吸光法 | 5~100μg/L | 波長：283.3nm | 省略 | 酸、塩の種類・濃度に依存 |
| ICP発光分光分析法 | 0.1~2mg/L | 波長：220.351nm | 省略 | 高濃度のNa,KmMn,Ca |
| ICP質量分析法 | 0.3~500μg/L | 試料溶液は，硝酸の最終濃度が0.1～0.5 mol/L になるように調整する。 内標準物質として、試料溶液にイットリウム溶液を加える。 鉛及び内標準物質のそれぞれの質量／荷電数におけるイオンカウントを測定し、その比を求めて鉛を定量する。 ニッケルやマンガンなども同時に定量できる。 |
Cd：酸化モリブデン Pb：酸化白金 |
(5)について、適用濃度範囲の下限はフレーム原子吸光法や電気加熱原子吸光法のほうが高いので、誤りとなります。
解説記事
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