R1年 大気特論 問2(液体燃料)

問題

各種液体燃料に関する記述として,誤っているものはどれか。

  1. ガソリンとナフサは,ほぼ同じ沸点範囲の留分である。
  2. JIS 1 号灯油の主な用途は,灯火用,暖房・厨房用燃料である。
  3. 軽油ディーゼル燃料としての指標であるセタン価は,その値が低いほどノッキングが起こりにくいことを表す。
  4. 軽油の引火点は,灯油のそれよりも高い。
  5. JIS 1 種重油は,多くの場合,送油やバーナー噴霧の際に加熱する必要はない。

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解答

(3)

解説

液体燃料について、以下に整理します。

沸点(℃) 密度(g/cm3) 発熱量(MJ/L) 引火点(℃) 備考
ガソリン 35~180 0.72~0.76 33.36 -40以下 1号:オクタン価※1≧96
2号:オクタン価※1≧89
ナフサと沸点はほぼ同じ
灯 油 170~250 0.78~0.80 36.49 40以上 1号:白灯油(灯火、暖房・厨房用)
2号:茶灯油(石油発動機用)
軽 油 240~350 0.80~0.84 38.04 45以上 流動点により5種類に分類
着火性良否をセタン価※1で示す
重 油 350以上 0.80~0.96 38.90~
41.78
60~150

※1:オクタン価・セタン価が高いほどノッキングと呼ばれるエンジンの異常燃焼を起こしにくい。

(3)について、軽油ディーゼル燃料としての指標であるセタン価は,その値が高いほどノッキングが起こりにくいことを表しますので、 誤りとなります。

解説記事

zoron.hatenablog.com

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