問題
水質汚濁の現状に関する記述として,誤っているものはどれか(環境省:令和2 年度公共用水域水質測定結果及び令和 2 年度地下水質測定結果(概況調査)による)。
- 公共用水域において,健康項目であるカドミウムなどの環境基準達成率は,生活環境項目である BOD 又は COD の環境基準達成率よりも高い。
- 河川,湖沼,海域のうち,健康項目の環境基準達成率が最も高いのは,河川である。
- ひ素の環境基準達成率は,地下水よりも公共用水域のほうが高い。
- 河川の BOD 環境基準達成率は,湖沼の COD 環境基準達成率よりも高い。
- 1974(昭和 49)年度~ 2020(令和 2 )年度までの間に,湖沼の COD 環境基準達成率が海域の COD 環境基準達成率より高くなったことは,一度もなかった。
解答(こちらをクリック)
解答
(2)
解説
(1)
健康項目であるカドミウムなどの環境基準の超過率は下表から0.07%~0.1%です。つまり、達成率は99.9%~99.993%となります。
一方、生活環境項目である BOD 又は COD の環境基準達成率は下図から約90%です。
従って、(1)は正解です。
(2)
下図から、達成率を計算します。
- 河川:1-42÷3882=98.9%
- 湖沼:1-3÷404=99.3%
- 海域:1-0÷1050=100%
よって、達成率が最も高いのは海域であるため、誤りとなります。
(3)
砒素の公共用水での達成率は下図から、1-21÷4193=99.5%となります。
一方、砒素の地下水の達成率は下図から、約2.1%(つまり達成率:97.9%)となります。
従って、(3)は正解です。
(4)
下図より、河川の 環境基準達成率は,湖沼の環境基準達成率よりも高いので、正解です。
(5)
1974(昭和 49)年度~ 2020(令和 2 )年度までの間に,湖沼の COD 環境基準達成率が海域の COD 環境基準達成率より高くなったことは,一度もなかったので、正解です。
図表は下記より、引用しています。
https://www.env.go.jp/content/900544824.pdf
https://www.env.go.jp/content/900543986.pdf
解説記事
<<前の問題へ | 次の問題へ>> |