R1年 公害総論 問9(VOC)

問題

揮発性有機化合物に関する記述として,誤っているものはどれか。

  1. 光化学オキシダントの原因物質の一つである。
  2. 大気中の非メタン炭化水素濃度について,環境基準が定められている。
  3. 排出規制と事業者の自主的取組を適切に組み合わせて排出抑制が行われている。
  4. 排出規制の対象施設では,排出口からの排出濃度による規制が行われている。
  5. 2010(平成22)年度の排出量の合計は,2000(平成12)年度に比べて約44 %が削減されたと推定されている。

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解答

(2)

解説

揮発性有機化合物はVOC(volatile organic compounds)と呼ぶことがあります。

(1):VOCは光化学オキシダントの原因物質の一つなので、正しいです。

(2): 非メタン炭化水素濃度には環境基準は定められていないので、誤りです。以下の通り、環境基準ではなく指針が定められています。

光化学オキシダントの生成防止のための大気中炭化水素濃度の指針

光化学オキシダントの日最高1時間値0.06ppmに対応する午前6時から9時までの非メタン炭化水素の3時間平均値は、0.20ppmCから0.31ppmCの範囲にある。(S51.8.13通知)光化学オキシダントの日最高1時間値0.06ppmに対応する午前6時から9時までの非メタン炭化水素の3時間平均値は、0.20ppmCから0.31ppmCの範囲にある。(S51.8.13通知)(出典:環境省HP(環境省_大気汚染に係る環境基準))

(3)(4): 以下の環境省HPから、正しいです。

  • VOCの排出規制と事業者の自主的取組とを適切に組み合わせて(ベスト・ミックス 、効果的な排出抑制を図る。
  • VOC排出施設の排出口におけるVOC濃度の許容限度として排出基準を定め、その遵守を義務付ける。

出典:環境省HP( https://www.env.go.jp/air/osen/voc/seido/001.pdf

(5): 以下の環境省HPから読むと、H22は1400千t、H22は750千tと読めますので、1-760÷140=46%となり、設問記載の約44%と近い数字のため、正しいです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/z/zoron/20220205/20220205150603.png

出典:環境省HP(https://www.env.go.jp/air/%20air/osen/voc/inventry/5_r2_mat.pdf

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