R1年 ばいじん・粉じん特論 問6(電気集じん装置)

問題

電気集じん装置に関する記述として,誤っているものはどれか。

  1. 一般に,円筒形よりも平板形が広く用いられる。
  2. 中容量以上のものでは,垂直形よりも水平形が用いられる。
  3. 乾式は湿式に比べ,再飛散が生じないため,集じん率を高くできる。
  4. 一段式は二段式に比べ,再飛散防止に有効である。
  5. 対象粒子が硫酸ミストのように腐食性を持つときは,放電電極に鉛の被覆をすることがある。

解答(こちらをクリック)

解答

(3)

解説

電気式集じん装置は構造、用途、対象とするガスや粒子の性状によりいくつか種類があり、以下のように分類されます。

形状 円筒形と平板形があり、平板形が広く使用
流れ方向 垂直形と水平形があり、中容量以上では水平形が適している
荷電形式 1段式と2段式があり、1段式はダストの荷電と集じんが同一空間で行われ、再飛散は少ないが、逆電離減少を起こしやすい。2段式は荷電と集じんを分け、集じん板面積を大きく取れ、装置の小型化が可能
乾式/湿式 湿式のほうが再飛散が少ないため、集じん率を高くできる。
対象粒子が硫酸ミストのように著しい腐食性があるときや酸露点以下で使用する低温電気集じん装置では、銅製の集じん電極や放電電極に鉛の被覆をしてこれを保護したり、化学的に耐食性の強い電気伝導性プラスチックなどを用いる

(3)について、乾式ではなく湿式が、再飛散が生じないため,集じん率を高くできるので、誤りとなります。

解説記事

zoron.hatenablog.com

<<前の問題へ次の問題へ>>