問題
排煙脱硝技術に関する記述として,誤っているものはどれか。
- 無触媒還元法では,水素を添加すると反応温度を200~300℃低下させることができる。
- 活性炭法は,同時脱硫・脱硝技術の一つである。
- 酸化還元法は,排ガスにNH3を加え,電子ビームを照射してNOxを硝酸アンモニウムにする脱硝プロセスである。
- アンモニア接触還元法のシステムは,主に触媒,脱硝反応器,還元剤注入設備などで構成される。
- 国内で最も多く採用されている排煙脱硝技術は,アンモニア接触還元法である。
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解答
(3)
解説
排煙脱硝技術としてはアンモニア接触還元法、無触媒還元法、活性炭法、電子線照射法がありますが、日本ではアンモニア接触還元法が主流です。アンモニア接触還元法は詳細を後で記載しますので、それ以外の技術を以下にまとめます。
無触媒還元法 | |
活性炭法 | |
電子線照射法 |
アンモニア接触還元法
反応原理
排ガス中にアンモニアを注入し、触媒の作用によりNOxをN2とH2Oに還元するものです。反応温度は250~450℃程度であり、反応式は以下の通りです。
なお、アンモニアの代わりに尿素を利用したシステムもあります。
特徴
- システムは主に触媒、脱硝反応器、還元剤注入設備などで構成され、脱硝率は90%以上
- 主な触媒は、酸化チタンを担体とし、酸化バナジウムを活性金属とするもの
- 触媒の性能低下は熱的・化学的・物理的な要因があり、一般にガス燃料ボイラーよりも石炭燃焼ボイラーのほうが短い。
(3)について、排ガスにNH3を加え,電子ビームを照射してNOxを硝酸アンモニウムにする脱硝プロセスは、酸化還元法ではなく、電子線照射法となりますので、 (3)が誤りです。
解説記事
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