R4年 大規模大気特論 問2(風速の鉛直分布)

問題

風速の鉛直分布は,以下のべき乗則を用いて,近似的に表すことができる。

u(z)=u(z_1)\left(\dfrac{z}{z_1}\right)^p

ここで,u(z)は高度zにおける風速(m/s),u(z1)は高度z1における風速(m/s),pはべき数で,大気の熱的安定度によって変わる。 本曇の日中に,東京の市街地において高度 10 m で計測した風速が 2 m/s であった場合,同じ地点における高度 100 m の風速(m/s)はおよそいくらか。ただし,p の値は下表に従うものとする。

安定度 強不安定 並不安定 弱不安定 中立 弱安定 並安定
都市のp 0.15 0.15 0.20 0.25 0.40 0.60
郊外のp 0.07 0.07 0.10 0.15 0.35 0.55

なお,100.07 = 1.2,100.10 = 1.3,100.15= 1.4,100.20= 1.6,100.25= 1.8,100.35= 2.2,100.40= 2.5,100.55= 3.5,100.60= 4.0 とする。

⑴2.4  ⑵2.8  ⑶3.2  ⑷3.6  ⑸5.0

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解答

(4)

解説

問題文の「高度 10 m で計測した風速が 2 m/s 」ということから、U(10)=2となります。 また、本曇は中立、東京の市街地は都市になりますので、p=0.25となります。これらを使って、u(100)を求めます。

u(100)=u(10)\left(\dfrac{100}{10}\right)^{0.25}

=2×10^{0.25}=2×1.8=3.6

よって、(4)が正解となります。

解説記事

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