R5年 大気有害物質特論 問8(排ガス中の塩素分析方法)

問題

JIS による排ガス中の塩素分析方法に関する記述中,下線を付した箇所のうち,誤っているものはどれか。

 試料ガス中の塩素を (1)p-トルエンスルホンアミド吸収液に吸収して,(2)クロラミン T に変えた液を分析用試料溶液とする。これに少量の(3)シアン化カリウム溶液と水酸化カリウム溶液を加えて(4)塩化シアンとした後,(5)イオンクロマトグラフで測定し,試料ガス濃度を求める。

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解答

(4)

解説

塩素の分析方法はABTS法、PCP法、イオンクロマトグラフ法の3種類がありますが、よくでるのはイオンクロマトグラフ法です。 イオンクロマトグラフ法の手順と特徴は以下の通りです。

手順

  1. 塩素をp-トルエンスルホンアミドと反応させ、クロラミンTが生成。
  2. クロラミンTをシアン化カリウム(KCN)と水酸化カリウム(KOH)で処理。シアン酸イオン(–OCN)が生成
  3. シアン酸イオンをイオンクロマトグラフィーで測定することで、塩素の濃度を算出

(4)について、生成するのは塩化シアンではなく、シアン酸イオンとなりますので、誤りとなります。

解説記事

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