R1年 大規模大気特論 問4(最大着地濃度の計算)

問題

有効煙突高さが100 m として,パスキルの方法に従って計算した煙軸直下の 正規化着地濃度(Cu/Q)は図のような分布となる。ただし,A ~ F は安定度分類で ある。本曇りの昼間で,風速u=4 m/s,排出量Q=1 m3/s のとき,最大着地濃 度(ppm)として最も近い値はどれか。

⑴2 × 10-6  ⑵2 × 10-1  ⑶2  ⑷4  ⑸20

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解答

(3)

解説

パスキルは風速、日射量等を組み合わせ、大気安定度をA~Fの6段階に分類しました。下表に示します。

風速
(地上 10m)
日射量 cal/cm2・h 本曇 夜間
≧50 49~25 ≦24 上層雲(5~10)
中・下層雲(5~7)
雲量(0~4)
<2 A-B (G) (G)
2~3 A-B
3~4 B-C
4~6 C-D
6<
パスキルの安定度(以下より引用)
廃棄物処理施設生活環境影響調査指針について | 法令・告示・通達 | 環境省

A:強不安定、B:並不安定、C:弱不安定、D:中立、E:弱安定、F:並安定

今回は本曇りのため、安定度はDとなります。

Dの最大着地濃度は、Dのピークの点の縦軸を読むと、以下の通り、Cu/Q=8×10-6と読めます。

従って、以下の計算式が導けます。

 8×10^{-6} = \dfrac{C×4{\, m/s}}{1{\, m^3/s}}

C=2×10^{-6}=2ppm

よって、(3)が正解となります。

解説記事

zoron.hatenablog.com

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