R3年 大気特論 問9(石灰スラリー吸収法)

問題

石灰スラリー吸収法排煙脱硫装置の維持管理に関する記述中,ア~ウの中に挿入すべき語句・数値の組合せとして,正しいものはどれか。

吸収液のpH がなると化学平衡関係により,気液接触部の液に接する排ガス中のSO2 分圧が高くなるため脱硫率が下がる。pH をすれば脱硫率は上がるが,過剰の吸収剤が必要であり,ひいては石こうの純度が低下するので,pH が近傍となるように吸収剤供給量を調整する。

低く高く6
低く高く8
低く高く4
高く低く5
高く低く6

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解答

(1)

解説

石灰スラリー吸収法排は排ガス中のSO2を水でスラリー上にした石灰石(CaCO3)に作用させ、さらに酸化して石こう(CaSO4・2H2O)として回収する方法です。

SO_2+CaCO_3+1/2H_2O→CaSO_3・1/2H_2O+CO_2(吸収工程)

CaSO_3・1/2H_2O+1/2O_2+3/2H_2O→CaSO_4・2H_2O(酸化工程)

吸収工程ではpHが6程度になるように調整します。pHが低い(酸性)とSO2濃度が増加して脱硫率が下がり、pHが高い(アルカリ性)と吸収液であるCaCO3が過剰に消費され石こう(CaSO4・2H2O)の純度が低下します。

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