R2年 大気特論 問4(燃焼計算)

問題

メタンとプロパンを混焼し完全燃焼させる燃焼炉で,空気比1.2 のとき,乾き燃焼排ガス中のCO2 濃度は10 % だった。このときのメタンとプロパンの体積比(メタン/プロパン)は,およそいくらか。

⑴1 ⑵3 ⑶5 ⑷8 ⑸10

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解答

(4)

解説

解説記事に記載の手順で解いていきます。

1.化学反応式を書く

メタンCH4とプロパンC3H8を燃焼させたときの化学反応式は以下の通りです。

CH_4 + 2O_2→CO_2+2H_2O

C_3H_8 + 5O_2→3CO_2+4H_2O

メタンとプロパンの体積比を求めたいので、メタン:プロパン=n[mol]:1[mol]とおきます(※mol比と体積比は同じです)。 そうすると、化学反応式のmol数は以下の通りとなります。

2.理論酸素量を計算

理論酸素量は2n+5[mol]となります。

3.理論空気量A0を計算

空気中の酸素は21%のため、理論空気量A0は(2n+5)÷0.21[mol]となります。

4.所要空気量Aを計算

空気比1.2のため、所要空気量Aは(2n+5)÷0.21×1.2=11.43n+28.57[mol]となります。

5.燃焼ガス量を計算

反応前後の気体を以下の表にまとめます。

反応前(mol) 反応後(mol)
CH4 n 0
C3H8 1 0
CO2 0 n+3
H2O 0 2n+4
O2(反応に関与) 2n+5 0
空気(N2+O2) 11.43n+28.57 11.43n+28.57-(2n+5)

乾き燃焼排ガスはH2Oを除く反応後の全ガス量であるため、以下の通りとなります。 11.43n+28.57-(2n+5)+(n+3)=10.43n+26.57

6.CO2濃度を計算

乾き燃焼排ガス中のCO2濃度は10%のため、以下の式が導けます。

\dfrac{n+3}{10.43n+26.57}=0.1

これを解くとn=8となり、(4)が答えとなります。

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