R2年 大気特論 問6(燃焼装置)

問題

ア~ウの特徴をもつ燃焼装置の組合せとして,正しいものはどれか。

  • ア ガスが層流となる流速条件では,火炎長はガス流速に比例するガス燃焼装置
  • イ 低負荷でも良好な噴霧状態が維持可能で,油量調節範囲が広いバーナー
  • ウ ガス流速が 1 ~ 2 m/s 程度である固体燃焼装置
拡散燃焼油圧式微粉炭燃焼
拡散燃焼高圧気流式気泡流動層燃焼
予混合燃焼高圧気流式ストーカー燃焼
予混合燃焼回転式気泡流動層燃焼
部分予混合燃焼油圧式微粉炭燃焼

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解答

(2)

解説

ガス・油・石炭燃焼装置の特徴を以下にまとめます。これらに合致するのは(2)となります。

ガス燃焼装置

気体燃料の燃焼法には予混合燃焼と拡散燃焼があります。予混合燃焼とは予め空気と燃料を混ぜてから燃焼するもので、拡散燃焼は燃料と空気を混合しながら燃焼するものです。

方式 概要 特徴
予混合燃焼 予め空気と燃料を混ぜてから燃焼 燃料に適した可燃混合範囲がある
完全予混合と部分予混合の2種類がある
拡散燃焼 燃料と空気を混合しながら燃焼 層流域では噴流速度に火炎高さが比例。
乱流域では噴流速度に関わらず火炎高さは一定

https://www.jsae.or.jp/~dat1/mr/motor21/mr20052113.pdf

油燃焼装置

バーナー形式 噴霧方法 燃料使用範囲(L/h) 油糧調節範囲 火炎の形状 用途
油圧式 油を加圧して噴霧 50~5,000 1:1.5~3.5 広角、比較的短い 負荷変動の少ない発電用、船用、その他大型ボイラー
回転式 回転の夜遠心力で油を噴霧 20~2,000 1:2~5 比較的広角、長さは空気供給量で変化 負荷変動のある中小型ボイラー
高圧気流式 空気を高圧にし、油にぶつけて噴霧 10~3,000 1:3~8 狭角 均一加熱の必要な高温加熱炉
低圧空気式 低圧の空気を用いて油を微粒化し噴霧 1.5~200 1:4~6 比較的狭角、短い 小型加熱炉、熱処理炉

通信教育QA:3大気特論|一般社団法人 産業環境管理協会(JEMAI CLUB)

石炭燃焼装置

方式 燃料 ガス流束(m/s) 特徴
固定層燃焼 塊炭 0.8~1.5 石炭が静止した状態で空気と反応し燃焼
気泡流動層燃焼 粗粉炭 1~2 石炭が空気により液体のような流動状態の層を形成し、この層内で燃焼
循環流動層燃焼 4~8
微粉炭燃焼 微粉炭 10~15 バーナー絵微粉炭を空気とともに噴出させ燃焼。燃焼性がよく、過剰空気は少なく、大型化も可能。

解説記事

zoron.hatenablog.com

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