R3年 大気概論 問7(酸性雨)
問題
酸性雨に関する記述として,誤っているものはどれか。
- 酸性雨の主要な原因物質は,硫酸と硝酸である。
- 硫酸,硝酸は,それぞれSO2,NOx を先駆物質とする二次汚染物質である。
- 気相におけるNO2 の硝酸への酸化速度は,SO2 の硫酸への酸化速度よりも1 桁近く大きいと推定されている。
- 硫酸,硝酸の生成メカニズムとして,気相でのOH との反応,雲や霧の中での反応,粒子状物質上での反応などが挙げられる。
- 生成した硫酸,硝酸が大気中のアンモニアと反応して生成するエーロゾルや他の粒子状物質に付着した形で地上に降下する現象を湿性沈着という。
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解答
(5)
解説
(1): 酸性雨の原因物質は硫酸と硝酸であり、正しいです。
(2)(4): SO2、NOxは大気中で光化学反応などの化学変化を起こし、硫酸や硝酸となって降水に溶け込むので、正しいです。
(3): NO2の硝酸への参加速度は、SO2の硫酸への参加速度よりも1桁近く大きいため、正しいです。
(5): 生成した硫酸,硝酸が大気中のアンモニアと反応して生成するエーロゾルや他の粒子状物質に付着した形で地上に降下する現象を乾性沈着といいます。湿性沈着ではないため、誤りです。
解説記事
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