問題
安定度が中立の大気境界層に関する記述として,誤っているものはどれか。
- 風速がきわめて弱いとき,通常は中立境界層は出現しない。
- 風速が強くなるにつれて,多くの場合に中立境界層が出現する。
- 中立境界層では,風速勾配によって乱流が作り出される。
- 中立境界層の厚さは,一般に数百m 以下である。
- 中立境界層の気温減率は,おおむね乾燥断熱減率に近い。
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解答
(1)
解説
中立境界層は風が強いとき、曇りのときなどに形成されます。この時は熱対流が弱く、風速の効果が支配的になり、風速による強制対流が発生します。中立層の厚さは一般に数百m以下です。 下図の通り、混合層と接地安定層とともに覚えていただければと思います。
また。中立の境界層では、気温減率は乾燥断熱減率と同じくらいになり、大気は移動しない状態となります。
(1)について、風が弱くても中立境界層が出現することはありますので、(1)が誤りとなります。
解説記事
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