R5年 大気特論 問6(燃焼装置)

問題

液体燃料と固体燃料の燃焼装置に関する記述として,誤っているものはどれか。

  1. 高圧気流式バーナーと油圧式バーナーでは,より狭角の火炎を形成するのは,油圧式バーナーである。
  2. 油圧式噴霧バーナーでは,戻り油式にすると油量調節範囲が大きくなる。
  3. 高圧気流式噴霧バーナーでは,噴霧媒体として蒸気又は空気が使用される。
  4. 流動層燃焼では,一般にガス流速は,循環形が気泡形より大きくなる。
  5. 水平燃焼法を用いた微粉炭燃焼の大形ボイラーでは,一般に対向燃焼が採用される。

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解答

(1)

解説

油燃焼装置

バーナー形式 噴霧方法 燃料使用範囲(L/h) 油量調節範囲 火炎の形状 用途
油圧式 油を加圧して噴霧 50~5,000 非戻り油形1:1.5~2
戻り油形1:3.0~3.5
広角、比較的短い 負荷変動の少ない発電用、船用、その他大型ボイラー
回転式 回転の夜遠心力で油を噴霧 20~2,000 1:2~5 比較的広角、長さは空気供給量で変化 負荷変動のある中小型ボイラー
高圧気流式 空気を高圧にし、油にぶつけて噴霧 10~3,000 内部混合形1:5~8
外部混合形1:3~6
狭角 均一加熱の必要な高温加熱炉
低圧空気式 低圧の空気を用いて油を微粒化し噴霧 1.5~200 1:4~6 比較的狭角、短い 小型加熱炉、熱処理炉

※油量調整範囲:バーナーに供給できる油量の調整可能範囲。油量調整範囲が1:1.5~2とは最低油量が1としたときに、最大油量が1.5~2ということ。

一般社団法人 産業環境管理協会(JEMAI CLUB)

石炭燃焼装置

方式 燃料 ガス流束(m/s) 特徴
固定層燃焼 塊炭 0.8~1.5 石炭が静止した状態で空気と反応し燃焼
気泡流動層燃焼 粗粉炭 1~2 石炭が空気により液体のような流動状態の層を形成し、この層内で燃焼
循環流動層燃焼 4~8
微粉炭燃焼 微粉炭 10~15 バーナー絵微粉炭を空気とともに噴出させ燃焼。燃焼性がよく、過剰空気は少なく、大型化も可能。

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https://criepi.denken.or.jp/koho/review/No46/chap-2.pdf

(1)について、高圧気流式バーナーと油圧式バーナーでは,より狭角の火炎を形成するのは,高圧気流式バーナーとなりますので、誤りです。

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