R4年 大気有害物質特論 問5(活性炭によるガス吸着処理)
問題
活性炭によるガス吸着処理に関する記述として,誤っているものはどれか。
- 炭素数の大きい炭化水素を吸着しやすい。
- 非極性物質よりは極性物質の吸着に優れている。
- アンモニアなど塩基性ガスの吸着には,酸性成分添着炭が有効である。
- 排ガスの処理や有機溶剤の回収には,主にガス賦活炭が用いられる。
- 破過時間は,活性炭の交換時期を知るための重要な情報となる。
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解答
(2)
解説
活性炭の特徴をまとめます。
- 石炭・木炭・ヤシ殻などを900℃全土で水蒸気、空気などにより賦活するガス賦活炭と、木質原料を塩化亜鉛又はリン酸などの薬品などに浸漬した後、炭化させて作る薬品賦活炭がある。
- ほかの吸着材に比べて極性が小さく、水・アルコールなどの極性物質よりは、飽和炭化水素など非極性物質の吸着に優れている。
- 相対湿度40%以下では空気中の水分をほとんど吸着しないため、水蒸気を含む空気中の炭化水素の除去に特に優れている
- 炭素数の大きい炭化水素を吸着しやすい
- 形状は粒状炭、粉末炭、ビーズ炭、繊維状炭などが実用されている。
(2)について、活性炭は非極性物質の吸着に優れているので、誤りとなります。
(5)ですが、吸着材の充填層に被吸着物質を含むガスを流すと、出口側濃度はある時間から急激に増加し、最終的に入口側濃度と等しくなります。この現象を破過、出口側濃度が急激に増加する点を破過点といいます。破過時間は,活性炭の交換時期を知るための重要な情報となります。
解説記事
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